私、岩崎 梓の大好きな美しいもの、心ときめく音楽。美味しかったもの。 etc...写真を撮りながら気ままにご紹介。よろしくね。


by 岩崎 梓
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R.アーン--金色の鳥かごにとじこめられて

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近所の古本屋さんで、文庫本を買ったらカバーをかけてくれました。
ちょっとおしゃれでしょう?
古い雑誌のページだそうです。


さて、この本の題名は「国王を虜にした女たち-フランス宮廷大奥史 川島ルミ子著」

なぜか歴史物は、王様の名前やその時代など読むそばから忘れてしまうのですが、
キーパーソンがいると、よくストーリーが頭に入ってきます。
今回のそのひとは
シャルルドルレアン、オルレアン公シャルル。。


15世紀初頭、フランス王太子、のちのシャルル7世がイギリスとの100年戦争を戦ったとき、
王太子に与し、(こちらの本はシャルル7世の愛人アニエス•ソレルについて書かれたものでした)
イギリスに捕らえられて、25年の捕虜生活を送ったそうです。
(その間にジャンヌダルクが現れて王太子を助けたおかげで、シャルルは戴冠できた)

文人であったオルレアン公はその後フランスに戻ってからは
隠遁生活を送り、サロンを開いたり詩作を楽しんだりする生活を送ったそうです。

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19世紀末に生まれた作曲家R.アーンは、このオルレアン公シャルルの
ロンデルという形式の定型詩
「Quand je fus pris au pavillon」-私が館に捕らえられたとき
に短い曲をつけています。
繊細で、軽いクラヴサンの音色がぴったりのバロック風の小品です。

 私がかくも美しく高貴な方の館に捕らえられたとき
 ろうそくの灯に燃え尽きてしまった。
 ちょうちょのように

 私が捕らえられたとき
 ひらめくような輝きに
 さっと赤くなってしまった

 私がもしも鷹だったら、素敵な翼を持っていたら
 その方のとげから
 身を守ることができたのに。。


この歌が歌われた20世紀初頭のパリにはいくつものサロンがあり、
おそらくは作曲者自身のピアノ伴奏によってお披露目されたことでしょう。
馬の早足を思わせるような明るく軽い伴奏にのって
このみやびな雰囲気の歌詞がさらりと歌われます。

歌い手の纏う、ビーズやレースがほどこされた最新のデザインのドレスが
シャンデリアの灯を受けてきらきらと輝くのが見えるようです。

あこがれの貴婦人に心奪われる心情を
館に閉じ込められてしまう、と歌っていますが、
それはさながら
小さな金色の鳥かごに閉じ込められた小鳥が
歌うメロディーのようです。

鳥かごにかちゃりと鍵をかけられてしまい、
がちゃがちゃ、出して下さい!
と訴えますが、彼女はくすくす笑うばかり。
あ、でもホントは出たくないかも。。
と、恋の駆け引きを楽しんでいる様子。

。。まあ、勝手に楽しくやっててください~
という感じの
キュートな一曲です。

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by leventmurmure | 2011-09-23 23:59 | musique