エクレア リターンズ
2011年 09月 26日
私はエクレアが好き。
いつも変わらぬ定番おやつのひとつだ。
しかし、今ではどこのパティスリーでも普通に見かけるようになったこのエクレア、
食べたくなってもあまりお目にかかれない時期があった。
同じくシュー生地にクレームパティシエールをつめただけのシンプル菓子仲間、
シュークリームが不動の定番の地位を獲得していたほどには、
エクレアの地盤は強固なものではなかったのだ。
自由が丘の某有名店でエクレアありますか?と尋ねて、
「そーゆーものはございません」
と、売り娘さんに言われたことだってある。
いじわるでなく、ホントにエクレア 知らなかったんでしょう。。
ちょっとひがみっぽいかしらん、自分もエクレアと共に時代遅れの烙印を押された気分になって、憤慨した。
一言いってやりたい。 というやつですね。。
しかし、一言も言わずじっと(?)待っていると、
なんとなくじわりじわり、という感じで
「ケーキ屋さん」は「パティスリー」に名前を変え、
伝統的なお菓子や地方菓子が注目されるようになり
エクレアは、マカロンなんかに取り紛れて、、
という感じで、ぽつぽつとショーケースのなかに還ってきた。
しかも、
エクレールショコラやエクレールカフェだけはない、
ココナツ、マンゴー、、見た目ちょっとどうかと思うが、エクレール抹茶
というニューウェーヴまで登場。。。
(こちらの流れは、フォションが老舗のイメージを一新するため、投入したカラフルエクレアに端を発するそーです。。)
また、粉にこだわるフランス系のブーランジュリーが増えたこともあり、
基本のエクレールショコラ、エクレールカフェも「ケーキ屋さん」時代のものとは
ほとんど別物に変貌した。。
ちょっと前には「そーゆーもの」だったのに、
一度はずみがついたら、豹変する速度はすごいものだ。
数年前から、世間のエクレア事情は一変しよりどりみどりである。
こちらは「ヴィロン」のエクレールカフェ、しっかり焼き込んだブーランジュリーの味。
フランスからはるばる輸入されるヴィロン社の小麦粉(ご存知、レトロドールではなく、ヴィエノワズリの類いはコルドアメリケンヌという粉を使っているそう)によるシュー生地がかりりと香ばしく、フォンダンもつやっつや。。
クレームパティシエールも驚きのなめらかさでした。
素朴なエクレールの場合、クレームパティシエールが重いと小麦粉感が増して、
小麦粉の中に小麦粉が詰まってる〜
ちょっと、これって焼きそばパンと同じ構成じゃな〜い?
ということになりますが、
こればかりはかじってみないと分からない賭けです。。
こちらは、横浜の都筑区にある「レジオン」のエクレールキャラメル。
こぶりで、あっという間にお腹におさまってしまいましたが、
キャラメル風味のクリームが、甘みと苦みのメリハリがくっきりとした味わいで
思わずにっこり。
どちらも、「ケーキ屋さん」時代には味わえなかったものです。
エクレアはシュー生地、フォンダン、クレームパティシエールのキャラクターとバランスによって
見た目も味わいもまさに千差万別。。
ささっ、いつまでもいじけてないで、あれこれとつまんでみましょっ!
by leventmurmure
| 2011-09-26 22:35
| eat