私、岩崎 梓の大好きな美しいもの、心ときめく音楽。美味しかったもの。 etc...写真を撮りながら気ままにご紹介。よろしくね。


by 岩崎 梓
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ラヴェルは何色?--三軒茶屋サロンテッセラで

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ラヴェルの声楽曲を中心としたプログラムの演奏会へ。
「a la francaise」というシリーズで、毎年開催されているようです。
場所は気になっていた三軒茶屋の「サロンテッセラ」という小さなホール。

「サロンテッセラ」は、シンプルなインテリアと照明でとっても!素敵だった。
ガラス張りの小さなカフェコーナーや、オリーブの植わったテラスもあって
ここがデニーズ三軒茶屋店の階上とは思えません。

パリ、エコールノルマルのセリグ教授がラヴェルの生涯と作品についてレクチャーもして下さる。
ラヴェルは、フランスの音楽に革新をもたらしたが、一貫して「クラシック」でありつづけたところに特色がある、というお話が印象に残った。
また、ローマ大賞には4回も落選し、終いには応募さえ断られたというエピソードも。。
マダムは小柄でエレガント。繊細でもの静かな印象の方でした。


ラヴェルの「博物誌」や「シエラザード」「マラルメの詩による3つの歌」の他、
ラヴェルの先生であったフォーレや、
ふだんあまりきく機会のない、シュミットやルーセルの歌曲も演奏された。
ソプラノの駒井ゆり子さんの演奏が素敵でした。

ラヴェルは、各地の民謡をモチーフにした(あるいはそのまま)作品や、スペインやオリエンタルなど異国の空気を感じさせる作品(といってもバスクの生まれラヴェルにとってはでスペイン的な雰囲気は「異国」ではない)、
また、印象派的、象徴派的な雰囲気の色濃い作品など、多彩な作品を残している。

本人は印象派的と言われるのを好まず、自分は現実主義者だと言っていたらしいが、
まあ、あなたって印象派っぽい、とか言われて
そう?なんてラヴェルが悦に入っているっていうのも変な感じですものね。
やはり、創作する当人は、自分にとっての現実を音符に置き換えているのであって、
それを「印象」「象徴」と名付けるのは後の人の仕事でしょう。

しかし確かにマラルメの詩による3つの歌は、
マラルメの詩によるので当たり前と言えばそうなのだが、
象徴派的、というのでしょうか、
とても神秘的で暗示的。
たとえば、物語っぽい深い森の中にたくさんの「?」マークがぷかぷか浮かんでいるような
答えのないような、
あるいは逆に、聴かせておきながら、あなたはどう思う?
と答えを求められているような
不思議〜〜な雰囲気に満ちている。

難解、といわれるのかも知れないが、
しかし「?」マークの答えは探さず、
不思議ねぇ〜、と一緒になって漂っていると
ふっ、と違う世界に移動してしまっていた。
という感じの楽しさがある。

ちなみに、マラルメの詩にはドビュッシーも3つの歌を書いている。
今日のピアニストの方の解説によって知ったのだが、
ラヴェルと同じ1913年に書かれたのだそうだ。
しかも2人は3つのうち、2つ同じ詩を選んでいて、完成もほぼ同時だったとか。
「ため息」と「むなしい願い」のふたつです。
仲良しですね。
本当に仲良しだったかどうかは分かりませんが。。




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不思議モードのまま、とても寒い夕暮れの三軒茶屋の街を通り過ぎて
五本木のお気に入り「patisserie sourire」でひと休み。
ラヴェルの音には重さがなくて、自由な軽さが飛び交っている。
(マラルメの。。には、濃密さもあるけれど。)
それは、言ってみれば女の子っぽいといえなくもなくて、
時にキュートなピンク色を感じます。
まさに、私の好きなこのframboisierの雰囲気なのです。


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それにしても今日は寒かった。
クリスマスのデコレーションがしっくりきました。
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by leventmurmure | 2011-11-27 01:00 | musique